三味線コラム -No.192 糸巻きの調子が悪い時。(三味線亀ちゃん)

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。

今日は糸巻きが調子が悪くなったらというテーマで、
書いてみたいと思ってます。

糸巻きの修理は三味線屋さんの修理の中でも、皮の張替えと並んで、
糸巻きの修理は主な修理の一つです。

最近糸巻きの調子が悪いとお電話を頂くのですが、
当店に持って来て頂ければお預かりしたり
その場で直したりできるのですが、
お住いが遠くてもっていけないので、
何とかならないかとお問い合わせを頂く事が多くなりました。
三味線屋さんが減っているので最寄の地域に三味線屋さんがない場合が、
多くなっているようです。

そうゆう事情もありますので今回は、自分でちょっとした糸巻き調整をしてみましょうと
という事です。

いくつか方法があるのですが、まずはサンドペーパーを使います。

250番位がいいと思います。

このサンドペーパーを黒檀の糸巻きですと、
糸巻き金物と接している所が光っていますので、
そこにサンドペーパーを付けて糸巻きをグルグル
回して下さい。

こうしますと糸巻きに付いた手油などがとれて止まりが良くなります。
演奏会前にどうしても糸巻きが止まらない場合は応急処置として
やってみて下さい。

あまり何回もやり過ぎると、糸巻きが削れてしまい、
糸巻がガタガタになって、我々が修理する時に修理できなくなる時も
ありますのであくまでも応急処置としてやって下さい。

後はですね水で糸巻を洗うと言うのも良いと思います。
これはですね糸巻きに付いた脂分が水で流されて、
止まりが良くなります。このやり方も良いと思います。

現在の時の様に湿度が高い時は糸巻が止まらないというよりも、
糸巻が動かなくなる時があります。
象牙も黒檀も自然の物なので湿度を吸って膨らんで、
糸巻金物にガッチリ食い込んでしまって動かなくなってしまいます。

無理をしないでその時は1日クーラーの効いた部屋に入れておくと
糸巻の湿度が抜けて糸巻が動くようになります。
これは豆知識ですが役に立ちますよ!

さて毎年の8月に私達東京の職人の組合『東京邦楽商工業組合』
が行っている夏のイベントが今回は上野でおこなわれます。

国立文化財機構 東京文化財研究所さんと共催で、8/3(金)に
上野の東京文化財研究所でイベントを行います。
私たち職人が楽器作りの実演と研究所さんのパネルトークや
講演があります。

『伝統の音を支える技』と題してのイベントです。
先着100名(7/23まで)ですので是非お問い合わせくださいね。
連絡先 東京文化財研究所 無形文化遺産部 03-3823-2443(担当 前原)
HP: http://www.tobunken.go.jp/japanese/event.html

私三味線亀ちゃんも参加しますよ。(^^)/

三味線亀ちゃん
http://www.e-kameya.com/

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亀ちゃん(亀屋邦楽器) について

当店亀屋邦楽器に色々な取材の依頼や修学旅行の学生さんがいらっしゃいます。 その時の取材や訪問の様子を掲載しております。また亀屋が注目する邦楽の話題を提供します。メールで私に演奏会の紹介して頂ければ載せていきたいと思います。(邦楽の演奏会に限ります。)ぜひ覗いてみて下さい。亀屋邦楽器(http://www.e-kameya.com/)
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