皆さんこんばんは。
きょうは、義太夫の撥をご紹介します。
義太夫節は人形浄瑠璃や歌舞伎で皆さんも聞く機会があると思います。
どちらも世界文化遺産に指定されており、義太夫節は重要な位置を占めています。
その義太夫の撥ですが以下の画像の一番右が義太夫の撥です。
真ん中は長唄の撥、左は生田地唄の撥です。
義太夫節は17世紀後半に成立しまして、三味線の中でも早く成立したジャンルですね。
主に関西地方で発達した音楽ですので、うちのような東京の三味線屋さんには、お客様が少なくとても興味深いです。
皆さん見て分かるように義太夫の撥は独特の形をしていますね。
撥の開きがほとんどありません。
次の画像で撥の厚みを見て欲しいのですが、
義太夫以外の撥は先が薄くなっていますが、義太夫撥はとても厚いですね。
この撥を皮にぶつけるように弾きます。
撥が他のジャンルの撥のようにしならないので、演奏者の方は手首をよく傷めないかと思うのですが、そこを上手くお弾きになります。
皆さんも見る機会があったら弾き方をよく注目して頂いたらいいと思います。
明治大正や戦前は義太夫をやる方がすごく多く、都市の長屋等では、義太夫のお稽古が行われていたようです。
四国の徳島等は人形浄瑠璃が盛んで、町々に地元の人形浄瑠璃の団体があり町の人たちが楽しんでいるようです。
日本の西の人たちにとって義太夫は身近な存在のようです。
三味線は日本の民族音楽ですので、色々地方地方で特色がありますね。
東北だと津軽三味線、各地各地には民謡がありますし、都市には長唄・小唄・端唄、
箏曲等は良家のお嬢さん達がお稽古しましたし、関西地方は浄瑠璃、九州に行きますと琵琶が盛んですね。沖縄はもちろん沖縄三味線があり独特の音楽文化があります。
三味線他弦楽器を見ても日本には色々な音楽があります。
これからお正月で色々三味線を聞く機会があると思うのですが、どんなジャンルの三味線が演奏されているかに注目して聞くと、日本音楽の多様性が感じられるかもしれませんね。
*地域性等の記述内容はあくまで私の考えです。もし違っていたらすいません。
義太夫協会
http://www.gidayu.or.jp/
亀ちゃんより
http://www.e-kameya.com/