皆さんこんばんは。
きょうは撥皮を自分で取り替えましょうという話です。
三味線を一生懸命練習しますと、撥皮が痛みますよね、撥で弾く所が痛んできますよね。それを続けますと撥皮に穴が開いてきます。
それもほっときますと皮が痛みますから、撥皮を取り替える事になると思います。
家にいらしている三味線を愛好している方はなかなか撥皮を取り替える事は難しいとよく聞きますので、今日は撥皮の取り替え方を書きます。津軽三味線の撥皮も同じ手順ですので、参考にしてください。撥皮が自分で取り替えられると便利ですよ。
まずは準備するものは、白い手ぬぐい・竹べら無ければ撥・撥皮のり無ければヤマト糊でもいいです。
まずは、撥皮をはがします。少し怖いかもしれませんが、思い切ってはがして良いです。
はずしますとのりが下に付いてると思いますから、手ぬぐいで、のりを落とします。その時少し水分を付けて落とすとよくとれます。水を手ぬぐいにつ けると落ちるのですが、皮と胴を付けているのりが、水分ですぐに剥がれやすくなりますので、皮がずれる可能性があります。そこで当店ですと、少しつばを付 けて落とします。つばと言うと少し嫌がる方が入るかもしれませんが、水分の具合が丁度良いんですよね。三味線屋さんは、大体そうやっていると思います。
上手くノリがとれたら、いよいよ撥皮を張ります。
まず紙を下においてその上に撥皮を載せます。撥皮には表と裏がありまして、ノリを付ける方はさわってみて少しざらざらする方が裏ですから、そちらにノリを塗ります。
撥皮を載せる前にノリを塗りますと撥皮は丸くなってしまいますので、竹べらや撥で撥皮をこすり、表側に撥皮を反らせます。
ノリをつける前に大和のりですと少し濃いので、水と混ぜて、少しノリを薄くします。
ノリを指でとり撥皮の裏にノリを全体にのばします。ノリは全体に薄く延ばせば良いです。
撥皮をとりなるべく撥皮の端を持って、以前着いていた撥皮の位置に貼ります。
貼りましたら、ノリが裏皮に残って撥皮が凸凹しているでしょうから、竹べらか撥の先の弾く所辺りで、ノリをかき出します。
この時よくノリをかき出さないと、撥皮が乾いた時に凸凹してしまうので、よくかき出して下さい。
かき出しましたら、撥皮の外側にノリがはみ出していますから、乾いた手ぬぐいでノリをとります。この時に少し手ぬぐいをなめながらノリをとると上手くとれます。
出来ましたら、撥皮が湿っていますから、そのままにしていると、皮がずれる可能性がありますので、手のひらで撥皮を押さえて下さい。手のぬくもりで撥皮が乾きます。
場合によっては端が少し剥がれる事がありますので、少しノリをさして直して下さい。
以上です。
四つ皮は犬皮に比べて、皮がとてもづれ易いので、慣れない方は、三味線屋さんにやってもらう方が無難だと思います。
来週はゴールデンウィークですのでコラムお休みです。
亀ちゃんより
http://
三味線撥買取をお願いします。
戦前、置屋を、していまして、象牙の撥があります。
象牙8本 べっ甲付き5本 木撥 6本
買取を、お願い出来ないで、しょうか?見積りお願い出来ますか?
酒井様書き込みありがとうございます。
三味線の撥、買取をしないことはないのですが、今、酒井様のように買取を希望する方が多く逆に買いたい方が少ないのが現状です。
お見積もりはできるのですが、木撥とべっ甲撥はお値段になりません。象牙撥ですが、戦前の撥ですと、今使う方の撥に比べて昔の方は手が小さかったで撥が多分小さいですし、演奏方法も違っていて撥先が薄いのではないかなと思っております。
そうなりますとほとんどお値段にはならないのではないのかなと思っております。
以上ご理解いただければ幸いです。