皆さんこんばんは。
涼しくなってきましたね。
各地で邦楽の演奏会が開催されています。
夜歩くのにも良い季節ですので、皆さん是非演奏会に足をお運びください。
さて今日は三味線の棹のソリについて書いてみたいと思います。
三味線の表面は平らではなく少し反っています。
三味線の棹の真ん中あたりが隙間が空いています。
このソリが結構重要で、適切なソリがあると三味線は良く鳴るし弾きやすいのですが、
三味線が古くなってくるとソリがきつくなり、この隙間が大きくなってしまいます。
そうなると音が悪くなちゃうんです。
うちの中では『音がポンポンする。』と表現するのですが、棹が反った音がします。
棹がそりますと棹の表面までと糸の間が開きますので、糸を抑えるまで時間がかかりますので、弾きにくくもなります。
家では三味線をお預かりする時に棹のソリを見るのですが、この時ソリを見る道具を『トンボ』と呼んでます。
昔の人は上手く言ったもので、先にある横棒が羽のようですよね。
棹のソリは通常はカンベリする時になるべくソリを直しながら棹をカンナで削りますがあまりソリがひどいと継手で直します。
三味線が三つに分かれるのはこんな時に便利です。
別れずに一本の棹ですとソリを直すのに削るしかないのですが、
三つに分かれるとその継ぎ目の所である程度ソリを直してから、削るので、
あまり棹を削らないで直ります。
棹が三つに分かれるのは修理する者にとってはいろんな意味で便利なんですよ。
亀ちゃんより
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