皆さんこんばんは。
だいぶ寒くなってきましたね。
私寒いのが嫌いなので少し憂鬱です。(笑)
さて先週からご紹介している当店所有の江戸時代の三味線ですが、
その名を”櫻”と言います。
なぜ名前が分かるのかと言うと書いてあるんですね。
はっきり書いてあるでしょ。(笑)
胴にも細工があります。
モチーフは花筏でしょうか、花は櫻が描かれています。
このように江戸時代の三味線は胴先に金属が埋め込まれいることが多いいようです。
これはこの丸穴に木を挟み込ませて駒の載る所の角度を変えて(ハを変えると言います。)
弾き味や音色を変えたようです。
昔の三味線は貴重品でしたから、ある程度以上の三味線には名前をつけたようです。
先週ご紹介した”音楽之友社出版の三味線とその音楽”に載っている三味線がありますが、
(三味線とその音楽 音楽之友社より抜粋)
この三味線は”淀”と言います。
杵屋佐吉先生も素晴らしい江戸時代の三味線をお持ちで、こちらの三味線は”野路”と申しまして、こちらも蒔絵の入った素晴らしい三味線です。
佐吉先生の江戸時代のお三味線はしっかりと箱に入っていてその箱には裏書きが書いてあり、”古近江”と呼ばれる三味線で4代目石村近江が作ったものとはっきりしてます。
こちらの修復を家の父がしまして、私もお手伝いさせていただきましたが、いい三味線です。
350年以上前の三味線ですが、輝きを失っていません。
野路の三味線の完成記念演奏会でこの三味線の音を聞かせて頂きましたが、
今の三味線とは弾き方がだいぶ違うようです。
皮も薄い皮しか張れませんし、棹も細いので演奏方法は自ずと変わるようです。
これほど状態の良い江戸時代の三味線は少ないのではないのでしょうか。
付属品も揃っていて、ほぼ昔のままの状態で保存されていました。
こちらの蒔絵はまた見事です。
杵屋佐吉先生所有”野路”のページ
杵屋佐吉先生HPより
http://www.samonkai.com/library/sakichi_library01.html
このような三味線を見ていると、日本人が三味線を大変愛していたというのが良く分かります。
亀ちゃんより
http://www.e-kameya.com/