皆さんこんばんは。
今回で当店所ゆう江戸時代の三味線’櫻’について、
最後にしたいと思います。
櫻は今の三味線と同じように3つに分かれるのですが、
今の三味線とは分かれるところが違います。
以上のように櫻は中木のところで取れます。
アップにしてみると、
なぜここで分けたのでしょうか?
多分最初は中木のところは分かれない三味線を作っていたのだろうと思います。
戦前の三味線は三味線の真ん中で分かれるだけの二つ折りの三味線が多いいのです。
それではやはり”かさばる”ということで中木のところで分けたのではないでしょうか。
江戸時代は旅行で夜、宿に泊まるとTVなど娯楽が全くありませんから、三味線を持って行って楽しんだ人もいると思います。
その為にコンパクトにしたのではないでしょうか。
職人的に見ると、ここにホゾがあると、ハ(棹と胴とのバランス)を直しやすいかなと思います。
あと三味線の最後の先のところに金物が付いています。
リンドウと言いますが、現在は義太夫三味線や津軽三味線に現在も付いてます。
義太夫三味線は三味線の古い形を残しているので、昔はリンドウ付きが普通だったんでしょうね。
胴の方にもリンドウは付いてます。
杵屋佐吉先生の江戸時代の三味線”野路”にもリンドウが付いています。
杵屋佐吉先生所有”野路”のページ
杵屋佐吉先生HPより
http://www.samonkai.com/library/sakichi_library01.html
ここが金属ですと、楔を差し込んでハの調節ができますね。
義太夫の演奏者も今でもそうしてますので、昔はそれが普通だったんでしょう。
浮世絵の三味線にもリンドウが付いています。
リンドウが付いていますね。
胴も比べてみると、
微妙に櫻の胴は長手(胴の長い方)が短く、短手(胴の短い方)が長いです。
櫻を見てみると、三味線は時代と共に変わっていくんだな〜〜〜と思いますね。(^^)
亀ちゃんより
http://www.e-kameya.com/