みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
さて前回ご紹介した、100年位前の赤漆で装飾した三味線をご紹介しましたが、
今回はその胴をご紹介します。
胴が赤く見えますね。
綺麗に赤漆で装飾されています。
木目を浮き立たせるためにしたのでしょうね。
この胴にはリンドウも付いています。
装飾されたリンドウが付いています。
この三味線は多分19世紀末から20世紀初頭の三味線だと思うのですが、
この頃のものは三味線に限らず建物でも食器等でも装飾が綺麗に入っているものが多いいように思います。
今の時代ですとシンプルなデザインが好まれることがありますが、この時代は装飾的なものが良いとされていたのかもしれません。
胴の内側も面白くて、今の綾杉彫りの原型の様な彫りが胴の内側に入っています。
縦に何本か彫りが入っています。これが時代と共に発展して今の複雑な綾杉彫りになっていくんですね。
興味深いですね。横に彫りが入っているものも見たことがあります。
少しでも良い音にしたいという職人の思いが伝わってきます。
この三味線は義太夫で使われていた様で、中木の先に経木を入れてハを調整しています。
(ハとは駒を糸にかけた時の糸と皮との隙間)
今でも義太夫の方は経木を入れてハを調整しています。
ここの部分はずっと継承されているやり方です。
この経木でハを調節するためにリンドウが付けられたのかもしれませんね。
今の津軽三味線にも付いているリンドウはこのように誕生したようです。
この三味線はいろいろな事を考えさせてくれて楽しいです。(^^)
三味線亀ちゃんより
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