皆さんこんばんは。 三味線亀ちゃんです。
前回まで糸巻きすげのお話をしましたが、今回はその糸巻きを削るヤスリについて書きましょう。
三味線屋さんはヤスリをいろんな種類使います。
長い物から短い物。荒い目の物細かい目の物。平たいヤスリ、丸いヤスリ。色々使います。
もっともよく使うのが、平ヤスリのシャリトクサのヤスリですか。
糸巻きを削ったり、棹を削ったりします。
昔の人に聞くと、昔のヤスリはあまり出来が良くなかったので、カンナとかノミを使っていたそうですが、今はヤスリの出来が良くなったので、ヤスリで結構作業をやってしまいます。
シャリ目の方が荒い目です。糸巻きの荒削りや棹の荒削りなどに使います。
トクサ目は細かく糸巻きの仕上げの削りや棹のシャリ目で出来たヤスリ目を取るために使い、その後砥石で棹は磨いていきます。
このヤスリは木工用です。一番最初の画像の柄の部分に色が付いているヤスリは金属用で、ヤスリ目の切り方が違います。
私たちは、ケースバイケースで、木工用と金属用を使い分けます。
多分三味線の木はとても硬いので、金属用も使えるのですね。
あと以下のような珍しいヤスリを使うこともあります。
平ではなく丸いヤスリです。
これは三味線のさわりを作るときに最初に削っていく丸ヤスリです。
さわりに合うように丸い形になってます。
これでさわりを大体削っていくのですが、全体にさわりの深さを均等に削るのは結構熟練がいるのですよ。
最初は左右どちらかが、深く削れていってしまいます。
ヤスリを使って平に削るのは結構難しく、最初は大概うまくできません。
私もそうでしたが、先輩が出来るのに自分ができないと落ち込みました〜〜〜
でもやっていると不思議にいつの間にかできるんですよね。
手仕事というのは、時間が必要ですね。
あとこんなヤスリもあります。
このヤスリは手の中に入る程小さいのですが、これはさわり溝を付けたり駒の溝をつけるために使うヤスリです。
さわりを付けるために削るヤスリなので、微妙な手加減が必要です。
津軽駒の1の糸の溝は太いので、もう少し太い丸ヤスリを使ったりします。
平ヤスリは東京の手打ちで目を切るヤスリの職人さんに頼んでいたのですが、
昨年秋でやめてしまいました。
手打ちの方がヤスリ目が立っていて切れるのですが、これからどうしようかな〜〜
と悩んでいる三味線亀ちゃんです。
次回はゴールデンウィークでお休みで5/18(木)予定です。
三味線亀ちゃん
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