三味線コラム-No.236 義太夫の三味線を詳しくご紹介します。(三味線亀ちゃん)

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。

さて今日は当店で義太夫三味線を再生したのでその画像と共に
詳しく義太夫三味線について書きたいと思います。

諸説あると思うのですが私は義太夫三味線は三味線の中でも
古い形を残している三味線だと思っております。

三味線のルーツを探るのにはとても参考になる三味線だと思います。

あと最近人気のある津軽三味線とも関係が深いですので
ご紹介していきたいと思います。

まずは津軽三味線と当店の再生した義太夫三味線を並べてみました。

ちょっと斜めから撮ったので大きさが違うように見えますが、
よく似てます。
私は義太夫から津軽三味線に派生したと思っています。

しかし天神部分をよく比べると

こちらが津軽三味線ですが東さわりが付いており
それに伴って金属の上駒が一の糸まで伸びて全ての糸が
上駒にのっています。

これがですね義太夫三味線になりますと

まず東さわりがありません。上駒も竹製の上駒が付いています。
ここら辺が古い三味線の形を残していますよね。
東さわりは明治時代に発明されたものですので、
三味線の歴史からいうとまだまだ新しいものですね。
上駒もこのように昔は身近にあったもので自作していたと思うので
竹を使っているのも納得がいきます。
竹の上駒の方が音が柔らかくなると思います。
あとさわりの幅が広いですね。
義太夫の三味線のさわりの音は三味線の中でも独特なさわりの音ですので
このさわりの幅が広いのがそのような音が出る秘密だと思います。

義太夫三味線は天神の形も独特です。

今の三味線は右の津軽三味線のように天神が重くならないように
天神は薄く作るのですが義太夫は結構厚くぽってりと作っている
天神が多いですね。
当店は東京のお店ですので棹もあまり丸みを強く付けないのですが、
関西の三味線は昔から棹の丸みを強く付けます。
棹の作りをみるとある程度関西か関東かの作りがわかるのですが、
義太夫は関西で発達した三味線ですので全体的に丸みを帯びて作るだと思います。
三味線も最初は関西で作られて江戸に来たと思われますので、
こちらも三味線の初めの形を残している名残だと思います。
浮世絵など江戸時代当時の風俗画に三味線の絵がありますが、
天神が大きく書かれています。
ですので昔の三味線は天神が大ぶりに作られていたのだと思います。
当時の美意識と合致していたのかなと思ってます。
棹自体の太さは津軽三味線の方が太いのですが義太夫三味線は全体に
丸みを帯びて作られているので持つと以外に太く感じます。

糸巻きも形が違います。

津軽三味線のこの糸巻きは素六という形糸巻きですが
津軽の糸巻きの方が太いです。

義太夫の糸巻きは

こちらが義太夫の糸巻きです。
この糸巻きはそうですね中棹の三味線の糸巻きより少し太いぐらいですね。
素六という糸巻きの仲間ですが星形に形の中央が少し窪んでいます。
これは宇柄(うがら)の糸巻きと呼んでいますが先ほどの素六の糸巻きより
手が込んでますね。
面も取ってあるのでより手が込んだ作りになっています。
昔は職人さんがたくさんいましたのでこのような糸巻きも豊富にあって
付けたんでしょうね。

このように天神部分を比べただけでも色々わかって面白いですね。
さて次回は胴の方を詳しくみていきたいと思います。

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