三味線コラム-No.237 義太夫の三味線を詳しくご紹介します〜胴編。(三味線亀ちゃん)

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
さて今日は前回からの義太夫三味線の事を書きたいと思います。
前回は天神部分のご紹介をしましたが今回は胴部分や駒等を
ご紹介したいと思います。

津軽三味線と比べた画像を以下に載せます。

津軽三味線の胴と比べますと胴の大きさが少し小さいですね。
この義太夫三味線の胴は二分大の大きさですね。
当店の経験ですと三分大の大きさが多いです。
胴の丸みも津軽三味線より丸みが強くコロンとしてます。
関西の棹も丸みが強いですので西の方の昔の職人はコロンとした感じが好きだったのでしょうか。
撥皮の大きさも違います。
津軽三味線よりは短いですが長唄地唄等で使う半月の撥皮ではなく四角い撥皮を使います。
津軽三味線ほどではないですが撥を上下に動かして使うのではないでしょうか。
こちらは演奏家の方に聞いてみたいところです。

津軽三味線と一番違うところは使う駒でしょうか。

駒の高さが全然違います。
津軽三味線は三味線の中でも一番低い駒を使いますし義太夫三味線は一番高い駒を使うと思います。
材質も水牛と竹と一緒に糸がのっかる所が舎利とか象牙等です。
駒の幅もずいぶん違いますね。
駒に空いている穴は義太夫の駒は大きいですね。
これだけ大きな穴を刳るのは駒職人さんの技術の高さを伺えます。

この義太夫の駒を三味線につけると

このように糸と皮との間が相当開きます。
これを撥で皮まで当てて弾くのですから演奏者の技量もすごいですね。
糸も太いですから私などが弾いても糸にはじかれてしまいます。

津軽三味線と比べますと

この糸と皮との隙間が非常に違います。
津軽三味線は早く引きますのでだんだんん駒が低くなっていったと想像されます。
義太夫三味線も結構早弾きがありますが。

棹の胴とくっつく所が津軽は地唄式義太夫はハト胸です。
津軽は結構音の高い勘所を使います。
義太夫はそこまで高い勘所は使わないのでしょうか。
義太夫がハト胸ですと昔の三味線はやはりハト胸から派生いったのかなと予想されます。


義太夫の棹を胴から外すと中の中木部分は白木が多いですね。
これも義太夫の特徴でしょうか。素朴な感じがします。
中木の先にリンドウが付いていてこれは完全に津軽三味線に影響を与えていますね。
津軽三味線にもリンドウがついています。

今回の義太夫三味線は皮の部分に装飾がありませんが、
下記の画像のように皮に装飾をデザインすることもあります。

これなども義太夫独特です。

糸は一は津軽三味線の方が太いと思いますが二と三の糸は義太夫の三味線の方が太いです。
特に三の糸は義太夫は相当太いですのであのダイナミックな音は糸の太さも影響していると思います。

以上のように関東ではあまり義太夫三味線を扱いませんので色々観察してみると
興味深い事がたくさんありますね。

さてこれで今回の義太夫三味線のご紹介は終わりですが
2020年7月7日(火)より長唄協会でリモート合奏演奏がyoutubeで公開されております。
鳴物も入り総勢52名で『越後獅子』を演奏くださっております。
なかなかない企画ですので是非下記のURLをクリックしてご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=St6mOntdlpo

三味線亀ちゃん
http://www.e-kameya.com/

 

亀ちゃん(亀屋邦楽器)

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当店亀屋邦楽器に色々な取材の依頼や修学旅行の学生さんがいらっしゃいます。 その時の取材や訪問の様子を掲載しております。また亀屋が注目する邦楽の話題を提供します。メールで私に演奏会の紹介して頂ければ載せていきたいと思います。(邦楽の演奏会に限ります。)ぜひ覗いてみて下さい。亀屋邦楽器(http://www.e-kameya.com/)
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