さて三味線を買うお客様ですが、二つのタイプに別れます。
その一 最初ですから、入門用の安い三味線を買う方。
その二 最初からある程度よい三味線を買う方。
その一のほうが割合は多いいです。8割位の方は最初ですから、入門用の三味線を買う方が多いです。最初ですから、最初は入門用ですよね。当店では入門用は普通三味線57,750円です。津軽78,750円です。皮は犬皮です。
入門用の三味線と言うのは花林の三味線です。花林の三味線は軽くて、扱いやすいと思います。軽いと言う事は木が柔らかいので、慣れてしっかり勘所 (ポジション)を押さえられるようになると、棹が押さえるところの木が削れて、押さえると削れたところに糸が、入り込んでビーンとサワリのついたような音 になります。こうなるとカンベリ(削れた木を削って平らにして磨き直します。)して、直さなければいけません。花林の三味線を買って、上手くなったら、演 奏会にも使える紅木の三味線を買うと言うのが、一つの三味線の買い方ですね。三味線が2丁ありますと、片方が破れても、もう一丁でお稽古が出来ます。
その二の方はお稽古初めて1~2年位の方が多くもうすごく三味線が好きになって、一生三味線をしたいので、演奏会にも使える、紅木の三味線を買う方です。当店ですと普通紅木三味線で241,500円・津軽紅木三味線で262,500円です。
紅木の三味線の方が、やはり木がしっかりしてますので、音も良いですし、演奏会まで十分使えます。紅木の三味線は硬いので、勘所を押さえても、あまり木が削れません。花林と比べると、ずっと長持ちします。
どちらが良いと言う事ではないと思います。考え方の差だと思います。
そしてどちらの方もベテランになっていって紅木金細の三味線が欲しくなります。
楽器が好きになると、良いものが欲しくなるようです。こうなると邦楽の世界にどっぷり浸る事になります。 (笑)