三味線コラム -No.73地唄の水牛駒がピンチです。

みなさんこんばんは。

今日は地唄の水牛の駒について書きます。
現在生田地唄や山田地唄で使っている、水牛の駒が、入荷できなくなっています。
家のお付き合いしている問屋さんによると、水牛の駒を作る職人さんの具合が悪く、
水牛の駒が作れなくなっているそうです。
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現在水牛の駒を作る職人さんは一人しかいないので、その職人さんが作れなくなると、水牛の駒は、仕入れられなくなってしまいます。

数年前までは2人いたのですが、1人は齢で引退してしまい、現在は1人になってしまいました。

現在このように我々の邦楽界を支えている下職さんは、高齢化や引退が多く、いろんな、ものが作っている職人さんが1人だけが多いいと問屋さんから聞いてます。

胴袋、長袋等の、袋物は、他の職人さんに頼めるのですが、値段が高くなるそうで、プラ撥等のプラスチック関係は、一度に作ってもらう数が、とても多くなってしまい、とても新しく頼めないようです。

そうなると海外で作ることになるのですが、色柄が画一的になったり、急に欲しくても海外からの輸入ですので、融通が利きません。

地唄の水牛駒などは、技術的に作るのに熟練がいりますので、できなくなったからと言って、急には他では作れません。

技術の継承というのは本当に難しく、駒のように必ず必要な物がなくなるのはとても困るのですが、やはり、ある程度数がまとまらないと難しいのですよね。

職人さんが生活できる位のオーダーを出さないと、やってくれませんからね。

これからは少し行政からの補助も考えなければいけませんね。
でもうちの業界はそうゆうことをやったことがないので、どうすればいいのかわからないのも現状です。

今のところ水牛の駒は様子見の状態です。

*水牛の駒はあくまで、当店の事情です。

亀ちゃんより
http://www.e-kameya.com/

 

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