みなさんこんばんは。
演奏中に糸が切れると嫌ですよね、せっかく練習したのに、
糸が切れて演奏が上手くいかなかったら嫌ですよね。
当店にも糸が切れると相談を受ける事があります。
ですので今日は糸切れについて考えてみたいと思います。
糸切れは主に5カ所で切れます。
画像を見ながらそれぞれの原因を考えてみたいと思います。
1:ここで糸が切れる場合は「音緒切れ」と言って、音緒が古いと切れる事があります。
音緒を見て中の芯が見えたりすると取り替えの時期ですね。人絹の音緒は安いですが、正絹の音緒の方が糸切れはしにくいです。
2:ここは『駒切れ』と言いまして、駒の溝の所で切れてしまいます。この場合溝を少し滑らかにするといいので、古い糸を伸ばして、駒の溝を少し糸で擦って下さい。この場合糸をピンと伸ばして駒の方を動かして擦ってみて下さい。
3:これは「弾き切れ」で、ある程度撥で弾きますので、ある程度すると切れてしまうのはやむを得ないのですが、一曲持たないで切れてしまうと、他に原因があるかもしれません。撥先をよく見たり触ってみて下さい、先が少し欠けていたり、ザラザラしていると、撥に原因があります。この場合は三味線屋さんで撥を直してもらった方がいいと思います。ここで切れる場合は弾き方にも原因があるかもしれません。糸に負担をかけた弾き方をしているかもしれませんので、ご指導の先生に聞いてみるのもいいかもしれません。先生方は、あまり糸を切りませんものね。
4:これは矢印の場所だけではないのですが、三味線に糸を付ける時に、糸を折ってしまうと、そこから切れてしまいます。糸は最初丸まっていると思うのですが、それを伸ばす時に糸が折れないように無理をしないで糸を伸ばして三味線に付けて下さい。
5:ここは「高切れ」と言いまして、上駒の所で切れてしまいます。ここが一番厄介な糸切れで、ここで切れてしまうとその糸は長さが足りないので糸が使えなくなります。(例えば音緒切れですと、糸を送ればまたその糸は使えます。)これは色々原因があって、原因を探るのが難しいのですが、一番は上駒を取り替えると改善される事が多いいです。上駒を見ても特に傷がない場合が多いいのですが、上駒は金属ですので、絹糸ですと糸が切れてしまいます。あとあまり頻繁に三の糸を上げたり下げたりすると、上駒との摩擦で切れてしまいます。あと三の糸巻きが上駒に近いと糸がやはり切れます。この場合は三の糸巻きの金物を一の糸巻き側に動かすのですが、少し面倒な修理になります。
以上糸切れは色々原因があって難しいのですが、あまり頻繁に切れるようでしたら、ご連絡下さい。
亀ちゃんより
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