皆さんこんばんは。
今日は三味線屋さんが使うカンナを紹介します。
カンナについては前にも書いたと思うのですが、
今回は写真を使って説明します。
三味線屋さんが三味線を削るカンナは大工さんのカンナとはちょっと違います。
というのは三味線の材料は唐木というのですが、日本の木よりずっと固いのです。
下の写真を見てください。
一番上のカンナが大工さん等が使う皆さんがよく知っているカンナですが、
下の3つのカンナは三味線を削る為のカンナです。
矢印で示しましたが、刃の付いている角度が違います。
通常のカンナ我々は仮継を作ったりするときに使いますが、刃がかなり倒れています。
それに逆目止めの二枚目の刃が付いている事が多いですね。
逆目等のは木を削った時に木の目と逆に削ると、木肌がケバ立ってしまい、なめらかにならないので、この逆目止めの刃を付けて削ります。
上のカンナは三味線用ですが、刃が立ってますでしょ。
こうしないと、木が固いので、普通のカンナの角度だと刃がすぐに刃こぼれしてしまいます。
それに二枚目の刃が付いていません。
その代わりに仕上げ用の刃の角度が逆になっている逆立ちというカンナで仕上げます。
この逆立ちのカンナは珍しいと思います。
あまり他で見ません。
あと三味線用のカンナ台は通常の長さのものもありますが短い物も使います。
というのは三味線の面の部分は真っ直ぐではなく少し棹の中央が下がっていて、
隙間が空いているので、長いカンナは木を真っ直ぐ削るのに使うのですが、
短いカンナの方がカンベリ等三味線の面なりに削れるので必要なのです。
刃のつけ方も違うんですよ。
上が柔ら木用で下が三味線用のカンナの刃のつき方ですが、
三味線用は刃の角度を立てて付けます。
そうしないと木が固いので、刃が欠けてしまいます。
その代わりすぐに切れなくなるので、結構頻繁に刃を研ぎます。
上のカンナは丸で囲んだ部分をトンカチで叩いて刃をとるのですが、
頻繁に取るのでかなり凹んでしまっています。
三味線屋さんは結構色々なカンナを使っているのですよ。
以上カンナの紹介でした。
亀ちゃんより
http://www.e-kameya.com/