みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
今日は小唄の駒の話をしましょう。
小唄は昭和30年40年代に大流行しまして、『三ご』と呼ばれた時期がありました。
『三ご』とはゴルフ、碁、小唄の事で、会社での社交の代表的な趣味でした。
会社の社長さんたちが社員を引き連れてこぞって小唄を習っていたんですよ。
さて小唄ですが、駒もいろいろあります。
現在の代表的な小唄の駒は紅木の駒です。
ですが象牙の駒を遣う流派もありますし、少し前までは桑の駒もよく使われていました。
紅木と象牙は今でも使われていますが、桑の駒は今はあまり使われていないと思います。
桑が入手困難になっとのと、桑より紅木の方が硬いので、紅木の駒の方が、今の時代に合った音が出るからだと私は思います。
皆さん気づきましたか?
一番上の象牙の駒が少し短いでしょ。
このように駒様々です。
演奏家は一人一人と言って良いほど、音の好みが違いますので、駒もいろいろ作られます。
たとえば家では松峰派という小唄の流派の駒も扱っているのですが、この駒は紅木で出来ていますが、通中の駒より幅か狭いのです。
松峰派の初代さんは昭和を代表する小唄の作曲家でした。
昔からの曲は『古典』と言いますが、昭和の時代の曲は『新曲』と言います。
この新曲の雰囲気に合うようにこの幅の狭い駒をお使いになりました。
当店の小唄端唄のCDのページに松峰先生のCDがありますので、古典曲と比べてみると音色の違いがわかると思いますよ。
http://www.e-kameya.com/cd/koutahauta.html
あとですね、昔は桑駒に糸の載るところが銀を付けた駒もありました。
多分少しシャープな音色が出したかったのでは?と想像します。
後の駒は普通の駒で、象牙とか舎利(牛の骨)とかか通常付いています。
昔だとクジラの骨も代表的な材料でした。
銀もいいのですが、糸が切れやすかったかなとも思ってます。
ですので今は銀付きの駒は売られていないと思います。
中古で結構見ますので、結構普及していたと想像されます。
以上小唄の駒のお話でした。
三味線亀ちゃん
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