三味線コラム-No.222 胴掛けの寸法(サイズ)の話。(三味線亀ちゃん)

みなさんこんばんは。 三味線亀ちゃんです。
亀屋もおかげさまで現在忙しくさせてもらってます。
今年は暑い時期が長かったので
忙しくなる時期が遅くなったような気がします。
やはり暑いと三味線を弾く気分にならないんでしょうかね。

さて今日は胴掛けに寸法(サイズ)があるという話です。
時々ご来店頂くお客様で胴掛けを買いたい方がいらっしゃる方で
胴掛けの寸法がわからない方がいらっしゃいます。

胴掛けには寸法があるんですよ。
胴掛けの裏側には胴掛けの寸法が書いてあります。
例えば五厘大の胴掛けですと

左側の胴掛けは五厘大と書いてありますね。
右側は長唄用の胴掛けです。
長唄用と書いてあったり何も書いていない胴掛けは長唄用です。
長唄用よりも五厘大きいので五厘大と言います。
五厘大の胴掛けを使うのは小唄、民謡、常磐津、清元、山田地唄等中棹の三味線が多いいと思います。胴掛けが付いていない三味線はとても少ないと思いますので
胴掛けを持ってきて頂いたり裏に書いてある寸法を見てから来店して下さいね。

あと生田地唄ですと一分五厘大とか二分大の胴掛けを使います。

これが津軽三味線になりますと五分大の胴掛けを使います。
長唄の胴掛けより五分大きいという事です。

この胴掛けには大きさは書いていませんが
津軽と書いてあれば今は五分大で間違い無いと思います。
五分大の大きさの胴掛けを買えば津軽三味線の胴に合います。
それでは三分大や四分大のないのか?
ということなんですが最近は三分大や四分大の胴掛けはほとんど
作られていません。
先日お客様に三分大の胴掛けを頼まれたのですが、
なかなか無くて問屋さんに以前作った一枚あったのでそれを買っていただきました。

長唄の胴掛けより小さい胴掛けは名古屋胴と書いてあるものがあります。
こちらは昔の三味線の胴で長唄の胴掛けでは大きい場合に使います。

なかなか置いていないと思いますが
年に何度かそうゆうご要望がある場合があるので
当店ではご用意しています。

それよりも小さい胴掛けも用意してまして「二番の胴掛け」というのがあります。

色々胴掛けにもあるんですよ。

あとこちらの写真のような表記の胴掛けがあるのですが、

「経木製」と書いてあると思うのですが
こちらは大きさの表記では無く
経木で型を作っている胴掛けということです。
経木とは昔の駅弁等に使われていたものですが、
これで作るとしっかりとした胴掛けができるんですね。
今は型がプラスチック製が増えてきたのですが
当店はなるべく経木の胴掛けを仕入れるようにしています。

以上胴掛けについてでした。

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