三味線コラム-No.258 梅雨時の三味線の取り扱い糸巻き・糸の保存編。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。

前回梅雨時の三味線の皮のお手入れについて
書きましたが。

今回は糸巻きと糸の保存方法を書こうと思います。

というのは最近糸巻きが湿気が高く動かなくなったと言う
お客様が増えてきております。
これから梅雨本番も向かえます。
昨年も同じテーマで書いたと思いますが、
皆さんにまた思い出して頂きたいと思いまた書きます。

そもそも糸巻きが動かなくなると言うのは
糸巻きは黒檀や象牙製ですので湿気を吸いますと
少し膨らみます。
それに対して糸巻きが入っている金物は金属ですので
湿度が高くなっても変化がありません。

糸巻きはほぼピッタリ金物と合わせてあるので
少しでも膨らみますと金物に食い込んでしまって
動かなくなってしまします。

ですので例えば冬場少し糸巻きが緩かった場合
かえって止まりが良くなったりします。

冬場に糸巻きがよく合っていて止まりが良かった糸巻きほど
この梅雨時期糸巻きが動かなくなったります。

まず第一に心がけて頂きたいのが
三味線を使い終わったら糸巻きをそのままにせず
少し糸巻きを抜いていて欲しいのです。

上記の画像を見ていただくと象牙に二の糸巻きの先が黒くなっていますね。
通常弾く時はこの部分が金物に入っていてしっかり止まっています。
この時期は二の糸巻きのように少し糸巻きを引いて緩めてしまって欲しいです。
こうしますと糸巻きが膨らんでも動かなくなることはありません。

また弾く時にお調子を合わせなければいけませんがお調子を合わす練習にもなりますので
是非糸巻きは緩めておいてください。

もし糸巻きが動かなくなってしまいましたら当店もつい数日前にした方法を
書きますね。

エアコンで冷房をかけて頂き扇風機で糸巻き付近に風を当ててください。

こうしますと糸巻きが乾燥して糸巻きが動くようになります。
しかし数時間ではダメですよ。
先日は当店は朝9:00から夕方17:00頃までこの状態で風を当てていました。
まあ一日やっている位の気長にやっていただけるといいと思います。

このように風を当ててもやはり糸巻きは固くなっていますので
ひざゴムありますよね。
これをもって糸巻きを動かしてみるといいと思います。

この時に男の方など力任せにしますと糸巻きが折れてしまいます。
少し様子を見ながら動かしてみてください。
少しでも糸巻きが動く感覚があれば大丈夫です。
もう少し風を当てていれば必ず動きます。
一の糸巻きは特に注意が必要で糸巻きの穴から折れる場合がありますので
注意してください。

これでも動かなければ当店にお持ちください。
数日お預かりすることもありますが必ず動くように致します。

糸巻きについては以上ですが
この時期糸の保管にも気をつけてくださいね。
糸は湿気らせなければ一年立っても使えますが
湿気させてしまうと切れやすくなりますし、
切れやすくもなります。

一番おすすめはお茶缶に入れるといいと思います。

画像のように当店でお付けしたビニール袋に入れてお茶缶に入れれば
ばっちり湿気をシャットダウンできます。
この中にお菓子などに入っている除湿の袋を入れるとさらに良いですよね。

あとは当店で販売している桐製の糸駒入れに入れるとゆうのもいいですよ。

桐は昔から除湿のために日本では広く使われております。
先人の知恵ですので是非ご利用ください。

以上湿気に気をつけて三味線の演奏を楽しみましょうね!!

当店の桐の糸駒入れ販売のページ
https://e-kameya.com/accessory/koma_case.html

三味線亀ちゃん
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