三味線コラム-No.264 象牙撥のカーブの件。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
東京は秋めいてきました。この間秋刀魚食べちゃいましたし(笑)、
今もキンモクセイのいい香りがしております。
当店を訪ねてくださるお客様もお店に入ると良い香りがすると
褒めてくださいます。
少し和風の芳香剤を微かに匂わせているのですが
気づいて頂けるととても嬉しいです。

さて最近撥の直しをよく承りますので撥の話をしたいと思います。
撥の先が弾いたので丸くなったと言われて先を尖らせる修理を
するのですがこの時に私たちは先だけを削りません。

撥の脇のカーブにも気をつけながら修理をします。

先の丸い家の古い撥の画像ですがこの脇のカーブはとても大事で
先だけ削ってカーブがなくなると撥のしなりがなくなってしまいます。
ですので私たちは撥の先を直す時にこのカーブが無くならない様に
撥の先から手元までバランスよく削っていきます。

この削り方はお店によってそれぞれなのですが家は撥の脇を削る用の
カンナを持っています。以下です。

通常カンナの木の台はまっすぐなのですがこのカンナは撥ののカーブのところを削りますので先と後ろをわざと削ってカーブをつけております。
こうしますと撥のカーブにカンナ台があって撥にうまくカーブをつけて
削る事ができます。この鉋の台は自分で作ります。

カンナを撥のカーブにピッタっとつけて削るのはなかなか難しく
技術がいるのですがこれができると撥を思う様に直す事ができます。

今回は撥のカーブにこだわってみました。
我ながら細かいところに目をつけたなと思う(笑)亀ちゃんでした。

三味線亀ちゃん
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亀ちゃん(亀屋邦楽器) について

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