三味線コラム-No.314. 象牙撥についての考え。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
12月だというのに暖かいですね〜〜
昨日は暦の上では大雪ですよ。
昔修行先の親方と新宿花園神社の酉の市に行きましたが、
二の酉の時にはずいぶん寒かった記憶があるのに・・・
今年は本当に暖かいですね。(^^)

さて今回は象牙撥の私の感じる事を書きます。
撥は大事です。演奏家によっては三味線より撥の方が大事という方もいらっしゃいます。

撥の弾きやすさで演奏のしやすさも大分変わってきます。
新しい撥は大きめ厚めに出来ているので使う方の好きなように
撥の形を作っていけるのですが、中古撥はすでに以前使った方に合わせて
出来ているのであまり手を加えられません。

その代わりすでに完成品になっているのでその場で使って選ぶ事ができます。
自分に合った撥を自分で分かるというのは少し難しくて例えば師匠の使っている象牙の撥が自分が使いやすいかというとそうゆう事はないんですよね。

それは体格、撥の弾き方、技量によって変わってしまいますので、
自分自身に合っている撥を探さなくてはいけません。

”そんなの分かるか!”と思うかもしれませんが選び方のヒントはあります。
まずは師匠さんに相談してみる。師匠さんは一番お弟子さんの事が分かっているので
色々アドバイスしてくださると思います。

そこで”三味線屋さんに相談してみなさい。”と言われたら私たちの出番です。
その際はぜひ今使っている木撥でもプラスチック撥を持ってきてください。
象牙撥を持っていればさらに良いですが。
まずはそれがヒントになります。

それを頂くと使っている方の撥の大きさがわかりますし撥先の好みもわかってきます。
それで曖昧でもいいので今使っている撥の使用感をお知らせ頂くとさらに理解が深まります。

新しい象牙の撥ですとすこし甘え部分を残しておいて撥を作ってそこから本当のお好みに
修正していくのですが。
中古の象牙撥ですとそれは出来ないので(出来る物はします。)手持ちの中古撥の中から、
合う撥があればお勧めいたします。

中古で合う撥があればお得だと思います。
しかし昔の撥は小さく先が薄い撥が多いいのでなかなか今時の撥は少ないのですが、
当店には色々中古の撥があるのでそこから選ばせていただきますが、
無い場合は”今は無いです。”と申し上げております。
弾く方に合わない撥を無理に売ってもその後不満が出たり信頼を失ったりしますので
そこは慎重にやっているつもりです。

いい撥が出たら教えてと言って予約のようにして頂く方もいらっしゃいます。

最初は分からないと思いますが撥は自分の技量を上げてくれるお道具ですので
ぜひ少しこだわって使うといいと思います。(^^)/

三味線亀ちゃん
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