三味線コラム-No.297. 地唄津山撥の木撥を紹介します。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
東京は一昨日桜の開花宣言が出ました!
良い季節になってきましたね!
今年の春は演奏会がたくさんあると良いなと思ってます。

さて今回は前回の柊の木撥に続き地唄の津山撥の木撥をご紹介します。
地唄の木撥はこれも珍しいと思いますよ。

隣の撥がプラスチック製の七寸八分の地唄津山撥です。
こちらの撥はお値段もお手頃で使う方が多いいのですが、
糸を弾いた時の擦れる音が気になる方が一部にいらっしゃいます。
これはなかなか改善が難しく困っていたのですがこの木撥ならばよろしいのではないかと
思っています。

木撥ですから削ったり出来ますので使い勝手が悪い場合ある程度直すことができます。
これも撥屋さんに行った時に見つけたのですが珍しいですね。
あまり地唄の方からも木撥の話は聞いた事がなかったのでこれもありかなと思って買ってきました。

プラスチックが無かった頃は木撥を使っていたと思います。
いつ頃からかプラスチックに変わってしまったのでしょうね。
大きいのでお値段もそれなりにしますが木撥もいいな〜〜と思った亀ちゃんでした。

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三味線コラム-No.296. 柊の撥知ってます?

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
東京は3月に入ると急に春を感じるようになりました。
お店のショーウィンドウに飾ってあったお雛様も片付けなくてはいけません。

さて今日は木撥のお話をしようと思ってます。
最近撥屋さんに行ったら柊(ひいらぎ)の撥があったので買ってきました。
存在は前から知っていたのですがお客様からご注文された事もないので
実際に見る機会もなかったのですが実際に見てみると樫や柘植(つげ)とは
一味違っておりました。

柘植撥は赤味を帯びていますね。
柊の撥も白くて木目も綺麗ですね。
柊は葉がギザギザした木ですよね。
クリスマスなどに枝が飾りで使われますね。
あと節分でイワシの頭を柊につけて飾るという日本の習慣もありますよね。
あまり柊のことは詳しくないのですがあまり大きくならない木だと思います。
それで木撥を作ったのでしたからかなりの樹齢の木ではなかったのではないでしょうか。
木撥屋さんも在庫限りで新しくは作れないと言ってました。

触った感じですが気の肌も滑らかで糸が切れにくいように思いますし
撥のしなりも硬めなのでしなりがない弾き味が好きな人には向いていると思います。

当店に現在20匁と25匁の柊の木撥ございますので、
興味のある方は手に取って見て下さい。

なかなか売っていない撥だと思います。

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三味線コラム-No.295. 珍しい胴お見せします。

みなさんこんばんは♪三味線亀ちゃんです。
当店に来店くださる演奏家の方とお話ししますとこの春は忙しいとおっしゃる方が多い様に感じます。
この春は忙しくなるかも⁈と最近思ってます。

さて今回はお客様からお預かりした三味線がとても珍しかったのでご紹介します。
お預かりした三味線の胴の一面に彫り物がしてあるのです!
以下の画像参照。

これは珍しいですね。
私も初めて見たかもしれません。
丁度三味線を置いた時に観客の方に見える面に彫り物がしてあります。

ご覧になって分かるかと思いますが
細かく彫られていますのでプロの彫る方が彫ったのだと思います。
胴は花林材ですので通常の木材より硬いので更に労力に感心します。

胴の中に銘が書かれていて

「大正14年吉」と読めます。

さらに反対側に「神戸市八雲通り六丁目西谷楽器店」と書いてあります。

大正時代に神戸で作られた様ですね。

彫り物の柄が少し洋風に私には見えます。
港町神戸らしいですね。

98年前に作られた物がまだ使える状態であるというのは感慨深いものがありますね。
三味線はやはり日本の民族楽器ですね。

今回はこの胴をもらった方が棹と一緒に貰ったのですが何故か棹と胴が合っていないのです。

長い間に入れ違ってしまったのでしょうか?戦争もありましたしね。
この胴と棹を合わせて使える様にするというのが今回のご依頼です。
今回は上手く直りそうなので、させて頂きますが余りにも棹と胴が違うと出来ない場合もあります。

この三味線に付いている象牙の質は素晴らしいです。ほとんど象牙の目がありません。

三味線は硬い木で作るのでまた復活もできるのだなと思う亀ちゃんです。
しっかり復活させたいと思っております。

注)三味線をブログに掲載する事は所有者の方に許可頂いております。

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三味線コラム-No.294. 糸巻き金物の位置の話。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
今日は節分ですね。
私豆まきが好きでお店の前の道が豆だらけになっちゃいました。(笑)

今日は糸巻きの金物の話をしようと思っております。

糸巻きの調子が悪いというのは三味線の大きな悩みの一つですが、
糸巻きの調子が悪い原因は色々あるのですが糸巻きが入っている
金物の位置が悪いというのがあります。

糸巻きは天神に付いている金物の真ん中に入っているのが一番いい状態です。

みなさんもご自分の三味線の糸巻きの入っている金物を見て下さい。
真ん中に入っていると良い状態です。

これがですねどちらかに寄って糸巻きが入っているとその部分が糸巻きに当たってしまって糸巻きがうまく止まらない場合があります。

糸巻きは見えている部分で止まっているのではなくその先の一番狭くなっている部分で
金物が当たって止まっています。
画像の部分で金物が糸巻きに当たってしまうと止まりが悪くなります。

この場合金物を両方または片方外して糸巻きが金物の真ん中に来るように
調整すると糸巻きの止まりが良くなります。

それはいいのですが金物を動かしますのでその後糸巻きを削って調整しなければ
いけないので糸巻きが短くなる可能性があります。
修理費用も糸巻きの調整だけよりも高くなります。

糸巻きが真ん中に入っていなくても糸巻きの調整で上手く止まることもありますので
当店ではその辺りのバランスを見ながら直すようにしています。

糸巻きの調整が悪い場合ちょっと気にしてチェックしてみるといいと思います。

三味線亀ちゃん
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三味線コラム-No.293 みなさん今年もよろしくお願いします。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。

みなさん本年も亀ちゃんブログをよろしくお願いいたします。
今年は演奏会など演奏活動もコロナ前に戻りそうですので
当店も忙しくなるかなと期待しております。

さて今回は年の初めですので初売りをしようと思います。
以下の当店の譜面台を値下げ販売いたします。

こちらです!(ジャパネット高田風)

*横36cm*縦26.5cm*高さ23cm 重さ約340g

こちらの譜面台ですが通常8,250円ですが税込4,900円にいたします!
こちらの譜面台はテーブルの上に置いたりして使用できますし
真ん中で外れてコンパクトに収納できます。

上記の長唄文化譜はB5版の大きさですので、大概の譜面は無理なく置けます。

この譜面台は鏡面が二つに分かれとてもコンパクトになります。

畳んだ時 横36cm*縦13cm*厚さ2cm 重さ約340g

桐で出来ていますので軽いです。周りは桑で囲んでおります。
贅沢な作りですよ。
限定7台売り切れ次第販売終了致します。


裏側に足などが収まりますので
コンパクトに二つに畳めます。


まず二つの鏡面の両脇を止めて下さい


鏡面の表側に譜面台止めをつけて下さい。

ご注文は以下の当店の譜面台のページ
https://e-kameya.com/accessory/fumendai.html
から購入できますし

当店メールかお電話でも出来ます。
来店くださればその場で販売いたします。
当店メール   info@e-kameya.com
メールにはお名前 住所 電話番号 支払い方法(代金引換か銀行振込)をお書きください。
当店電話番号  03-3429-8389(月曜~土曜日 9:30~18:00受付)

今年もよろしくお願いいたします。

三味線亀ちゃん
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令和5年(2023年) 新年おめでとうございます。

皆様新年おめでとうございます。
三味線亀ちゃんです。

当店も本日から営業致しております。

本年初仕事で浅草に行ってまいりました。
浅草寺にもお参りができて縁起の良い初仕事になりました。(^。^)

亀屋は明日8日明後日9日はお休みで10日からまた営業致します。

皆様にも今年が良い年になる様にお祈りしております。
今年も亀屋邦楽器をご贔屓にお願い致します。♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

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令和4(2022)年12月28日 本年の営業終了いたします。

みなさんこんばんは。 三味線亀ちゃんです。

本年の亀屋邦楽器の営業終了いたしました。
皆さんには本年も大変お世話になりました。
今年の秋以降は大変忙しくさせて頂きました。
亀屋もコロナ前の営業に戻った様にも思います。
皆様のおかげでございます。m(–)m

来年は令和5(2023)年1月7日(土)9:30A.M.より営業いたします。

来年もご贔屓にお願いいたします。(^^)/

三味線亀ちゃん
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三味線コラム-No.292 刃物を研ぐときは。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。
今年も2週間ほどで終わりですね。
亀屋は今年は結構忙しかったです。
特に9月10月11月は特に忙しく従業員共々遅くまで仕事をすることがありました。
しかし忙しいのはお店としては良いことでしたのでありがたく思っております。

さて今回は刃物を研ぐということです。
我々は気を削ったりしますので鉋や鑿、ナイフなどを研ぎます。

基本的には荒砥と仕上げ砥を使っています。

こちらは昔から使っている#1000番位の砥石です。
合成砥石ですが一般的に使われている物だと思います。
我々は料理人さんや大工さんと違い固い木を相手にしておりますので
一回研げば長く使えるわけでなく結構頻繁に研ぎます。
一日に何回も研ぐこともありますので仕上げ砥は通常は使いません。


仕上げ砥を使うときは仮継を削る時とか三味線の材料より柔らかい木を削るときには
仕上げ砥で研ぎます。
こちらで仕上げた刃物は結構長い間研がずに使えます。
三味線でも仕上げ砥まで使った方が切れ味は良くなるのですが長く使えることはないので
研ぎは我々は手数で勝負です。

ここ数年ダイアモンド砥石というのを見つけてこちらを荒砥がわりに使っております。

こちらは鉄で出来ていますのであまり研ぎ続けていても表面が凸凹になる事が少なく
砥石を平らにする手間が省けます。
荒さも色々あり便利です。ダイアモンドがまぶしてあるのでよく削れます。
刃物がかけた時など荒い目で欠けがなくなるまですぐに研ぐ事ができます。

水を入れられる研ぎ用の桶も見つけましてこれに砥石を渡して使っています。
水で重くできるので下が安定して便利です。
お店の脇で地味に研いでます。(笑)

最近鑿や鉋を使う職種が減った様で道具が見つかりにくくなっているのが悩みです。
結構研ぐので刃がなくなってしまいますから。

以上です。
亀ちゃんコラムも今年が最後です。
今年はこのコラムを読んでいるとお客さまに言われる事が増えました。
とても嬉しくて何よりもモチベーションになっています。
コラムの記事からお問い合わせを頂くこともあります。

色々苦労しておりますが続けていてよかったなと思っております。
来年(平成5年)は1月20日(金)から始めようと思っております。

どうぞ来年もご贔屓にお願いいたします。(* )⁾⁾

三味線亀ちゃん
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三味線コラム-No.291 ゆるまない糸巻きの使い方。

みなさんこんばんは。 三味線亀ちゃんです。
東京は今日から寒くなってきました。
北国の方には笑われてしまうかもしれませんが
私寒いの苦手なので身に染みます。(笑)

さて今日はゆるまない糸巻きの使い方というテーマで書きます。
ゆるまない糸巻きはそうですね発売されて10年位になるでしょうか。
おおむねご好評をいただいておりまして糸巻きが止まらない悩みがなくなったと
嬉しいご報告も頂いています。

長く使って頂いていると時々ゆるまない糸巻きが止まらなくなった。
とご意見頂く事もありまして、もちろん構造上悪くなる場合もあるのですが
使う方が少し気をつけて頂けると防げる事もございますので
少しお話ししたいと思います。

ゆるまない糸巻きは糸巻きの先を加工をして滑りを防ぐ蓋の様なものを
付けられる様にします。

糸巻きのはこの蓋がつく様に受けの部分を埋め込みます。

この様に糸巻きを加工しましてまず糸巻きを三味線の天神に入れてからこの蓋の部分を
付けます。
そしてこの蓋が天神の金物と摩擦する事で糸巻きを止めます。

この蓋を入れる時にネジ式になっているのでご自分が動かせる程度に指で調整できるのが
このゆるまない糸巻きの良い所です。
三味線は途中で調子が変わることが多々ありますので。

まあこの様にゆるまない糸巻きですと苦労なく糸巻きを止める事ができるのですが
長く使っていると止まりが悪くなる事があります。

いろいろな原因があるのですが使う方の使い方が原因の時があります。
私もそうなのですが今までの糸巻きの場合糸巻きを押し込んで止めます。
しかしゆるまない糸巻きの場合糸巻きを押し込んではいけないのです。

なぜかというとゆるまない糸巻きで丁度良い固さで止まっているのに
糸巻きを押し込んでしまうと固くなって動かなくなってしまいます。
さらに先の蓋部分が糸巻きを押し込む事で押し出されてしまい
糸巻きの金物と摩擦しなくなってしまいます。
それを続けていますとネジをいくらネジっても蓋が金物と触れなくなってしまいます。
そうしますと埋め込まれた金物を取り替えなくてはいけなくなってしまいます。

そうならない様にゆるまない糸巻きの場合は糸巻きを押し込まずその場で回して頂きたいのです。

こうしますと糸巻きが中に入る事なく蓋の摩擦が続くので長く使えます。

構えた時も同様です。

私も長い習慣でつい糸巻きを押し込んでしまうのですがそこを気をつけて下さい。

ゆるまない糸巻きをつけた時はあまり分からないのですが長く使っているうちにこの様な状態になる時があります。

便利な物ですので正しい使い方をして長く使いましょう!

当店ゆるまない糸巻きのページ
https://e-kameya.com/product/nonslip.html

三味線亀ちゃん
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三味線コラム-No.290 三味線の保管及び梱包の仕方。

みなさんこんばんは。三味線亀ちゃんです。

最近演奏家の方に聞きますと忙しくなってきた!
という話をよく聞きます。
他の業界の方とも話したりするのですがこの秋ぐらいから
通常の営業の感じに色々な業界が戻っている様です。
私の体感ですとやっと通常の日常が邦楽界も始まったのかな
と感じております。

さて今回は前回の続きという感じでですね。
仮継部分を保護した後にそのまま保存したりしてもいいし、
最近は和楽器店が少なくなってきたり宅配便が発達していたりしますので
送ってくださる方も多数いらっしゃいます。

その時の梱包方法にも使えるやり方をお伝えします。

三味線を梱包する前に脇についている譜尺がありましたら取ってください。
古いものですとべったり付いていたりしますが、最近テープ剥がし液の様な
商品もありますのでそれを使ったりして取っていただくといいと思います。

そうしましたら胴の皮は画像の様にくり抜いていただき、糸巻きは外して
三本一緒にして保管してください。

この状態にしてから仮継が無い場合は前回のコラムに書いた様に継手部分を保護してください。
そうしましたら新聞紙などで三味線の棹や胴を包むのですが棹の場合は糸巻きを上棹と一緒に包むといいかもしれません。
保管する場合には糸巻きを別にしておくと無くなってしまうことが多々あります。

新聞紙の内容には特に意図はありませんからね。(笑)
三味線お棹を三つそれぞれ包んでください。

胴の部分なのですがまずは梱包する新聞紙を3分の1位折ります。

そうしまして胴に巻きつけていきます。

そうしまして保管の時は胴と棹を一緒にして保管します。

この状態で保管しておきますと三味線がコンパクトになりますし必要な物は
一緒に保存されているので使う時に必要な物は揃っているので困りません。

当店に送ってくださる時は以下の様です。

以上の様に梱包してくださって送ってください。

寒くなってきましたが皆様体には気をつけましょうね。
元気じゃないと三味線弾けませんからね(^^)/

三味線亀ちゃん
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